水出し緑茶は危険？水道水で作る注意点やデメリットも徹底解説

手軽に飲めて美味しい水出し緑茶は、幅広い世代に親しまれていますが、「緑茶作りに水道水を利用して大丈夫？」と衛生面を気にする方も多くいらっしゃいます。

ここでは、水出し緑茶を水道水で作る場合の安全性や水出し緑茶の作り方、その効果やメリット・デメリットについて詳しくお伝えします。

水出し緑茶の衛生面やその効果について気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください！

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水出し緑茶は危険？

【結論】水出し緑茶そのものは危険ではない

結論から言うと、水出し緑茶を作ることへの危険は一切なく、安心して飲むことが可能です。

ただし、絶対に安全と言いきれるのはミネラルウォーターやRO水を使用した水出し緑茶であり、水道水で作った水出し緑茶は危険な可能性があります。

これは水道水の問題ではなく、水道管や貯水槽が劣化している可能性があるためです。

一部の水道水で作った水出し緑茶は危険な可能性がある

水道水には厳しい安全基準が設定されているため、基本的には水道水で水出し緑茶を作っても安全です。

しかし、水道管が劣化している家庭や、貯水槽が正しく管理されていない住宅の水道水で水出し緑茶を作ると、危ない可能性はゼロではありません。

というのも水道管が劣化していると赤錆といった有害物質が水に混ざる可能性があるためです。

また、貯水槽が正しく管理されていないと内部にカビやサビが発生したり、場合によっては動物や鳥類の死体が入っている水を飲むことになるので、安全とは言い難いでしょう。

参考：【速報】「貯水槽から人の手が見える」 女性死亡

もちろん、このように水道管や貯水槽に問題があるのは日本全体で見れば一部ですので、多くの家庭では安全に水出し緑茶を飲むことができるでしょう。

ただし、水道水は安全でも緑茶の風味を損なうカルキ臭がしたり、塩素や様々な薬品が入っているので、本当に美味しい水出し緑茶飲めるかは別問題です。

水出し緑茶を安全に飲むなら浄水器やウォーターサーバーが必要

水出し緑茶を安全に飲みたいのであれば、やはり水道水の有害物質を除去できる浄水器を設置するか、安全なミネラルウォーターが飲めるウォーターサーバーを設置するべきです。

また、水道水の塩素やカルキの臭いは、味覚の鋭い方であれば緑茶の香りや風味が損なわれていることが分かるので、美味しさを重視する方にも水道水はおすすめできません。

浄水器やウォーターサーバーを利用すれば、緑茶の風味を損なうことなく、水道水よりも安心安全な水出し緑茶を作れるため、水道水に抵抗がある方やカルキ臭が気になるという方は利用してみるといいでしょう。

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水道水を使った安全な水出し緑茶の2つの作り方

水道水を使った水出し緑茶には、その手順や所要時間が異なる2つの作り方があります。

ここでは「少量作る」「大容量で作る」という2パターンの作り方をご紹介しましょう！

【所要時間1時間】急須サイズで少量作る

数杯程度の水出し緑茶を作る場合の作り方は、まず急須に緑茶のティーパックもしくは茶葉10gを入れ、水道水を300mlを注ぎ5分ほど待つか冷蔵庫で1時間程度冷やすだけと簡単です。

急須が無い場合は、100均などでも手に入るウォーターボトルや水筒でも構いませんが、その場合はフィルター・茶こしが付いていないのでティーパックを利用する用が良いでしょう。

飲みきるまでに1日以上かかるような場合は雑菌の繁殖や味の劣化などが起こる場合がありますので、できれば2～3日以内に飲みきるようにしてください。

【所要時間2～6時間】大容量ポットでまとめて作る

続いては数人で飲む場合の水出し緑茶の作り方は、冷茶ポットに緑茶ティーパックもしくは茶葉15～20gを入れ、水1リットルを注ぎ冷蔵庫で2～6時間ほど冷やすというものです。

時間をかけて抽出された水出し緑茶は旨味成分が沈殿していますので、飲む際はポットを軽く振って旨味成分を混ぜてから注ぐと均一に美味しいお茶を楽しめます。

寝る前に作り一晩抽出させると翌朝にはまろやかでおいしい緑茶を楽しめます。

少量の時と同じように衛生上の観点からも2～3日で飲みきるようにしましょう。

水出し緑茶の効果やメリットを紹介

水出し緑茶はその効果や作り方の手軽さなどのメリットが多くあります。

では、具体的に水出し緑茶がもつ代表的な5つの効果やメリットをご紹介していきましょう。

お湯が不要で手軽に作ることができる

水出し緑茶の最大のメリットは手軽で簡単に作れることでしょう！

お湯を沸かしたり煮出したりといった工程が必要なく、水を注いで冷蔵庫に入れるだけででき上がる、その手軽さが人気の秘訣です。

夏場は特に水分を多く取る時期ですが、毎日作る方にとっては煮出して冷やして･･･といった作業の繰り返しは大変ですよね。

お湯が必要ないため、時間がないときでもササッと作って冷やしておくだけででき上がり、やけどの心配がないことから子どものお手伝いとしても最適です。

熱で壊れやすいビタミンCを効率的に抽出できる

水に溶けやすく熱に弱い性質があるビタミンCですが、緑茶に含まれるカテキンにはビタミンCを安定させる作用があり壊れにくいため、お茶は効率的にビタミンCを摂取できる飲み物です。

さらに水出し緑茶の場合は熱が加わることがなく、ビタミンCは水に溶けやすいので抽出時間を長くするほどより多くのビタミンCが溶け出すことが分かっています。

風邪予防や美肌効果も期待できるビタミンCを効率よく摂取できることは、水出し緑茶の大きなメリットではないでしょうか。

カテキンが少なく甘みのある緑茶が飲める

緑茶には「カテキン」と呼ばれるポリフェノールの一種が豊富に含まれています。このカテキンは免疫力がアップするなど体に良い影響がある一方で、60℃以上になると多く抽出され苦味や渋みを感じるようになります。

水出し緑茶の場合は低温でじっくりとうまみ成分のアミノ酸を引き出し、カフェインやカテキンの量を抑えるので、甘みとうまみのある緑茶になるのです。

緑茶の渋味が苦手な方でも、水出し緑茶であれば味がまろやかなので美味しく飲んでいただけるでしょう。

免疫力を高める効果が期待できる

冷たい水で作る水出し緑茶に豊富に含まれるのが「エピガロカテキン(EGC)」と呼ばれるカテキンです。

緑茶にはその他にも3種類のカテキンが含まれていますが、特にエピガロカテキンにはウイルスから体を守る免疫機能を活性化する効果があります。

他にも複数のフラボノールという免疫力向上作用があるポリフェノールやコレステロール排出作用のある葉緑素なども含まれているため、水出し緑茶を飲むことは免疫力を高める効果や抗菌作用・生活習慣病のリスク低下などが期待できます。

お湯で作るよりも日持ちが長くなる

水出しの緑茶は日持ちしないのでは？と気になる方もいらっしゃいますが、水道水にはカビや雑菌の繁殖を防ぐための塩素が含まれており、水出し緑茶の場合はそのまま水道水を利用するため塩素が抜けることがありません。

お湯の場合ですと沸騰させることで塩素が抜け、水出し緑茶と比較すると1日程度日持ちが悪くなるのですが、どちらかと言えば菌が繁殖しやすい温度にどれだけ放置していたかが問題です。

日持ちさせたい場合は、必ず冷蔵庫で保存して常温に放置しないようにしましょう。

また、お茶パックや茶葉をポットなどに入れたままにすると痛みやすいため、日持ちさせるためには忘れずに出して2～3日程で飲みきるようにしてください。

水出し緑茶のデメリットを紹介

水出し緑茶の効果やメリットについてお話しましたが、次に健康効果や作り方に関する3つのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

お湯で作る緑茶よりカテキンが少なく、抗酸化作用や血糖値抑制効果が弱い

お茶に豊富に含まれるカテキンには、先ほどお話した免疫力を高める作用を持つカテキンの他に、抗酸化作用や血糖値抑制機能を持つカテキンもあります。

水出し緑茶はお湯で作る緑茶に比べると、抗酸化作用や血糖値抑制機能を持つカテキンの量が少ないため、その効果も弱まってしまいます。

抗酸化作用や血糖値抑制効果を得たい場合はお湯で作る緑茶、免疫力向上効果を期待される場合は水出し緑茶を飲むようにしましょう。

水道水だとカルキ臭が気になる

水道水をそのまま使用した水出し緑茶の場合、カルキ臭が気になることがあります。

作ったばかりの水出し緑茶は臭いが気になることがありますが、1日冷蔵庫で保管するとカルキが抜けて臭いがある程度消えるため、気になる方は冷蔵庫で1日置いてから飲むといいでしょう。

また、水道水を使わずに浄水やウォーターサーバーの水を利用する方法もありますので、どうしても気になる方は使用する水を替えてみるといいですね。

お湯よりも緑茶を作る時間がかかる

水出し緑茶は時間をかけてじっくりと抽出するため、お湯で作る緑茶に比べて作る時間がどうしても長くなってしまいます。

少量であれば5分～1時間程度、ポットで作る場合は2～6時間ほど抽出に時間がかかるため、すぐに飲めない場合があります。

毎日の習慣として作る場合や、あらかじめ予定を考えて作る場合はいいですが、急な来客者に出したい場合などには不向きでしょう。

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水出し緑茶を飲む際の注意点

水出し緑茶をおいしく、安全に飲むためには利用・保管の際に注意が必要です。

ここでは、水出し緑茶を利用・保管する際の3つの注意点をご紹介します。

お茶が痛む前に2～3日で飲み切る

まず心がけるべき注意点は、お茶が傷む前に2～3日で飲み切ることです。特に夏場は作ったお茶が傷みやすいため注意が必要です。

市販の食材と違って明確な賞味期限が決められていないため、痛んでいるかどうかの判断が難しいという方も多いのですが、味の変化やにおいに変化がある・表面に膜のようなものが張っているという時は痛んでいると判断して良いでしょう。

その他には濁りやとろみがあるなど、何かしらの変化が見られたら、作った緑茶が傷んでいる可能性があるため飲まないようにしましょう。

プラスチックボトルはお茶が傷みやすい

水出し緑茶の保管はプラスチック製やガラス製のボトルが活用できますが、プラスチックボトルの場合はお茶が傷みやすいため注意が必要です。

プラスチックボトルの場合、表面や内側に傷ができやすいため雑菌が隙間に残って繁殖しやすく、その結果お茶が傷みやすくなります。

また、給水部が複雑な形をしているボトルも上手く洗えない可能性があり、雑菌が繁殖してしまうことがあります。

水出し緑茶を作るときはガラスボトルを選択する、給水部が洗いやすいものを選ぶなど、保管するボトルは注意して選ぶようにしましょう。

お茶パックや茶葉は入れっぱなしにしない

水出し緑茶の作り方をご紹介しましたが、緑茶ができあがった後もお茶パックや茶葉を入れっぱなしにしている方もいるのではないでしょうか？

お茶パックや茶葉を入れっぱなしにすることは味に渋みが出て良い面もありますが、茶葉が痛んで腐りやすくなるなど衛生面にも影響します。

緑茶ができあがったら必ずお茶パックや茶葉を取り出し、雑菌が繁殖して緑茶が早く傷んでしまわぬように注意しましょう。

水出し緑茶を水道水で作る危険性やデメリットまとめ

今回は水出し緑茶を水道水で作ることの安全性や、水出し緑茶のメリット・デメリットまで、水出し緑茶に関する情報を幅広くご紹介しました。

水出し緑茶を水道水で作ることは衛生面での問題がなく、安心して飲むことができます。

作り方が簡単で健康にも良い水出し緑茶ですが、おいしい状態で保管するためには、その保管方法や時間に注意が必要です！

ご紹介した注意点を参考にしながら水出し緑茶をおいしく安全に作り、日々の生活にぜひ取り入れてみてください。

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本記事の作成における参照元

• 公益財団法人｜水道技術研究センター
• 東京都水道局｜水道水質基準
• 厚生労働省｜水道水質基準について
• J‐STAGE｜水道水の飲料携帯を規定する要因評価および飲用形態選択モデルの構築